総裁選ネトウヨの高市早苗礼賛が不気味
「日本は核武装すべきだ」と公言してはばからない高市早苗氏は、絶対に選んではいけない危険な極右思想の持ち主です。こんな人が自民党の総裁選に出馬したことさえ、ゾッと寒気がします。ましてや総理総裁になるようなことは、間違ってもあってはならない。
僕は自民党支持者ですが、党員ではありませんから、総裁選への投票権は持っていません。多くの人がそうでしょう。野党が政権担当するにはふがいなさ過ぎる今、日本は事実上の自民党一党独裁国家です。中国や北朝鮮と同様に、党内でトップになれば、自動的に国のリーダーとなります(衆院選で覆さない限り)。それだけに僕の関われないところで行われている党首選びが、日本の未来を左右することで、なんとも歯がゆい気分にさせられます。
今回は現役の菅首相が総裁選立候補を断念したことで、自民党は一気に若返りを見せています。4人の総裁選候補はいずれも60歳前後です。そのこと自体は自民党にとっては良いことです。一口に自由民主党と言っても、リベラルから保守まで、あるいは穏健派から急進派まで、非常に人材は幅広く豊富です。
僕は個人的にリベラルな石破茂氏の考え方に近く、陰ながら応援してきましたが、今回は世代が違うと言うことでしょうか、自身の総裁選への出馬を断念されました。そして石破さんは河野太郎氏の応援にまわりました。同じリベラル票が河野氏とで割れてしまうことを避けるのだそうです。それはそれで賢明な判断をされたのではないかと思います。
河野太郎氏は政界のプリンスで、頭脳明晰、外交手腕抜群。今回の4人の候補者のなかでは、断トツで実力と実績があります。同じく政界のプリンスとして人気の高い小泉進次郎氏も、石破氏と同様に河野太郎氏のバックに着きました。このまま河野太郎氏が総裁選で過半数をとってくれたら、続いて行われる衆議院議員総選挙も、自由民主党に投票してもいいかも。そう考える支持者も多いのではないでしょうか。
自民党支持者だけではなく、リベラルだが野党に期待を持てずにいる無党派層、浮遊票も、河野太郎総裁なら総選挙で集めることができそうです。かつては脱原発を唱えていたこともある河野さんですから、そういう層にも強いと思います。反原発の姿勢を、今は転向してしまって、原発容認になってしまったのは残念ではありますが。
そんな河野氏と対称的なのが極右の高市早苗氏です。冒頭で述べたように日本も核武装せよと主張し、敵基地攻撃も自衛隊の任務だと明言する武闘派です。戦前のように教育勅語で育ち、太平洋戦争は正しかった、という歴史観を持っています。NHKや民放にも放送法を曲解して言論の圧力をかけてきました。これがおバカなネトウヨにはすこぶる人気が高いようで、ビックリします。ネトウヨがどれほどアホかって、まあこれを読んで下さい。
すぐにでも韓国や中国に攻め込んで行きそうな高市氏が首相になったら、今までつちかってきた日本の平和外交が、根本的に破綻しますから絶対にあってはならないことです。あり得ないだろうけど、万が一彼女が総裁になった場合、衆議院議員総選挙では、何でもいいからとにかく国民は野党に投票するしかなくなります。
高市氏が総裁選で票を集めることは、まずないと僕は考えてきました。彼女を礼賛しているのはネトウヨたち(例えばDHC社長みたいな)だけであり、実際の自民党の現役議員たちはそこまでバカではないからです。むしろ地味ではあるが悪い人ではない岸田文雄氏あたりが、旧自民党派閥からは支持されるのではないか、と思ってきました。
ところが安倍晋三元首相が、高市氏を推してきたのです。ネトウヨたちは大いに盛り上がりました。総理を辞めて1年が経つとはいえ、安倍一強と言われる最大の長期政権を作ってきた安倍晋三氏に、今現在どれほどの影響力があるのか。それによりけりですが、高市氏にもある程度の票が入ることは覚悟しなければならないようです。
また野田聖子氏は、実は4人の中で一番まともな話をしているのですが、残念ながら泡沫候補と言わざるをえません。今回は総裁選1回目の投票で、順当に河野太郎氏が過半数をとってくれたら、自民党に多少は希望が持てそうです。しかし4人で票が分かれ、河野氏と岸田氏で決選投票になったら、安倍氏の操る高市票は岸田氏にながれ、漁夫の利を得て岸田氏当選ということもありえます。
そこまではなんとか許容の範囲内です。自民党リベラル派支持の僕としては、河野太郎氏にやや期待するが、岸田文雄氏でも野田聖子氏でもいい。最悪の高市早苗氏以外なら誰でもいいと思っています。そんな内容を先日ネットのコメント欄に一行投稿したところ、あっと言う間に10人くらいから反論のレスが着きました。曰く、
「河野太郎では日本が中国に侵略されてしまう」「高市早苗でなければ日本は守れない」
やれやれ、典型的なネトウヨです。僕はそれ以上コメント欄では反論せず、このブログを書くことにしました。自民党員でもない僕が、自民党の党首選びについて語るのは、ある意味虚しいことです。この国が自民党の一党独裁国家ではなく、アメリカのような二大政党制になってくれれば、僕たち一般の国民も議論に参加できます。
そのためには野党にもっとしっかりしてもらう必要があります。いつまでも総理総裁選びを国民は外野から眺めるしかない、という状態が続けば、日本人は永遠に真の民主主義にたどり着けません。いったいいつになったら自分たちのリーダーを自分たちで選べるようになるのか。
衆議院議員総選挙では、総裁選の結果によって、自民党には投票しないという選択肢も生じます。自民党員、とりわけ現役の自民党議員には、心して総裁選に臨んでいただきたい。同時に野党には、一刻も早く自民党と肩を並べ、政権与党となりうる実力をつけていただきたいと、切に願っております。
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9月23日追記:このブログを書いた時点では、まるで河野太郎氏を推しているかのようになっていますが、討論会などを見ていると気が変わってきました。いやいや河野氏は総理の器じゃないな、と思うようになったのです。かつてメルマガ「ごまめの歯ぎしり」を書いていた頃の、僕の知っている15年前の河野氏とは別人でした。もちろん大日本帝国主義の極右、高市早苗氏は論外ですが、河野太郎氏にも総理総裁の座はご遠慮願いたい。では誰ならいいのか、という話ですが、4人とも全員不合格。これが僕の結論です。
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